Markdownベースのドキュメントやブログで気軽に図を描くため、mermaidを試してみました。

Table of Contents

mermaidとは

Markdownのような記述で図、表、グラフなどを記載できるJavaScriptライブラリです。
JS Open Source Awards 2019The Most Exciting Use of Technologyに選ばれています。

向いているケース

🙆‍♂ 以下のケースに向いていると思います。

  • 図の体裁には拘らないけど、文字で説明するより図を使いたい
  • Gitでバージョン管理したい
  • Markdownと同じドキュメント内で図を描きたい

🙅‍♂ 逆に以下のケースには向かないと思います。

  • 図の体裁に拘りたい
  • Markdownのような文章表現が嫌い

よく使うもの

対応している仕様は公式サイトをご覧下さい。

ここでは私がよく使うモノのみピックアップします。

フローチャート

処理の流れを説明するのにとても便利なフローチャートの書き方です。

例として以下のパーツを含んだものを紹介します。

  • ブロック
  • 矢印
  • テキスト付き矢印
  • 条件分岐
  • リンク埋め込み
  • アイコン
  • サブグラフ

記載例

graph LR;
  subgraph クライアント
    usr[fa:fa-user ユーザー]
  end
  subgraph MAMANSOFT
    sup[fa:fa-user サポートチーム]
      click sup "http://blog.mamansoft.net/"
    dev[fa:fa-user 開発チーム]
    usr --> |1. サポート願い| sup;
    sup --> |2. 情報共有| dev
    dev --> c1{3. 修正可否検討}
      c1 --> |4. 可能なら対応予定| sup
      c1 --> |4. 不可能なら理由| sup
    sup --> |5. 返答| usr
  end

出力

graph LR; subgraph クライアント usr[fa:fa-user ユーザー] end subgraph MAMANSOFT sup[fa:fa-user サポートチーム] click sup "http://blog.mamansoft.net/" dev[fa:fa-user 開発チーム] usr --> |1. サポート願い| sup; sup --> |2. 情報共有| dev dev --> c1{3. 修正可否検討} c1 --> |4. 可能なら対応予定| sup c1 --> |4. 不可能なら理由| sup sup --> |5. 返答| usr end
fontawesomeを使う場合
fontawesomeのCSSを読み込む必要があります。
読みこみ方は使用する環境やツールに依存します。

パイチャート

データの割合を可視化するのに適したパイチャートの書き方です。

記載例

pie title プロダクトへのコミット数
  "Jumeaux": 946
  "Miroir": 661
  "OwlMixin": 504
  "Owlora": 428
  "owcli": 161
  "Gowl": 104
  "togowl": 85
  "Slackego": 32

出力

pie title プロダクトへのコミット数 "Jumeaux": 946 "Miroir": 661 "OwlMixin": 504 "Owlora": 428 "owcli": 161 "Gowl": 104 "togowl": 85 "Slackego": 32

クラス図

コードの設計を説明するのに便利なクラス図の書き方です。

記載例

classDiagram
  class Human {
    +str name
    #int Age
  }

  class Id { -int value }
  class Age { -int value }
  class Owner
  class Employee {
    +int Id

    +int get_age()
  }

  Human <|-- Owner : extends
  Human <|-- Employee : extends
  Human o-- Id
  Human o-- Age
  Owner --> Employee : use

出力

classDiagram class Human { +str name #int Age } class Id { -int value } class Age { -int value } class Owner class Employee { +int Id +int get_age() } Human <|-- Owner : extends Human <|-- Employee : extends Human o-- Id Human o-- Age Owner --> Employee : use

導入方法

以下2つのケースについて紹介します。

  1. VS Code
  2. Hugo

VS Code

markdown-mermaidという拡張をインストールします。

記載例

```mermaid
graph LR;
  A --> B
  B --> | yes | C
  B --> | no  | D
  C --> D
```

出力例

CSSで見た目は変更できると思います。

Hugo

Hugoは静的サイトジェネレーターです。
このブログもHugoで作っています。

今回はshortcodesという仕組みを使って、mermaidの描画を実現しています。
shortcodes/mermaid.htmlを作るだけで準備はOKです。

<script src="https://unpkg.com/[email protected]/dist/mermaid.min.js"></script>
<div class="mermaid">
  {{.Inner}}
</div>

あとは本文中に挿入します。

記載例

{{<mermaid>}}
graph LR;
  A --> B
  B --> | yes | C
  B --> | no  | D
  C --> D
{{</mermaid>}}

出力例

画像ではなく本記事をmermaidでそのままパースした結果です。

graph LR; A --> B B --> | yes | C B --> | no | D C --> D

総括

Markdownで図表を作成できるmermaidを紹介しました。
普段のメモ書きではVS Codeと、アウトプットとして発信する情報にはHugoと連携して活用しています。

HTML/Markdownを使ったスライド作成ツールで図を作成したいケースが多いため、backslideなどのツール上でも使ってみたいです😄
使い方が分かったら追記してみます👍