JIRA Softwareプロダクトマネージャのプレゼンを聞いてきた

先日、以下のイベントに参加してきました。

第20回 Tokyo Atlassian ユーザーグループ @Yahoo!Japan #augj (2016/12/09 18:30〜)

そこで、Atlassian社 JIRA Softwareのプリンシパル・プロダクト・マネージャであるJason Wongさんのプレゼンを聞くことができましたので、思うところを書いてみたいと思います。

※ 発表・質疑応答とも日本語でしていただき、非常に流暢でした

筆者とAtlassian

私は仕事でAtlassianツール(JIRA/Bitbucket/Confluence)を使用しています。

Redmine/SVN/Googleサイトが使われていたところに、上記3つのツールをぶち込んだ経歴があります。
特にJIRAとBitbucketは以下のようにほとんどのことをやりました。

  • 導入に関する組織の形成
  • 経営者への承認依頼
  • 社内ルール整備
  • インフラ/アプリケーション/設定の運用
  • 社内への普及/コンサルティング
  • 社内の移行補助 (Redmine/SVN)

正直、今までの仕事で一番辛かったですが得るものが多かったのも事実です。
これをやっていなかったら今の自分は無かったと思います。

全社共通のインスタンスとして導入し、JIRAについては500人/80プロジェクト程度の規模です。

JIRAとは

JIRAは課題解決ベースのプロジェクト管理ツールです。
詳しくは公式ページをご覧下さい。

JIRA Software – Issue & Project Tracking for Software Teams | Atlassian

本ブログでも簡単な紹介記事があります。

Stash JIRA をWindows8で試してみた

発表内容の要約

JIRA Software プロダクトマネジメントの開発背景 についてお話しいただきました。
多少ニュアンスが間違っているかもしれませんがご了承下さい。

プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャー

  • スケジュール/リソース/予算の管理

プロダクトマネージャー

  • プロダクトマネージャーはお客さんと開発チームの橋渡し
  • 不確実性への対応
  • 決断
  • 優先順位の決定

権力はあまり無いため、自然なリーダーシップがいる。 (かなり強調されていました 笑)

ロードマップの作り方

ポイントは3つ

  • 顧客
  • 潜在的
  • 会社

潜在要望

  • 顧客の要望ではなく潜在的な要望を引き出す ★大事!!
  • 知らないことは教えてあげる

JIRAとJIRA Agileを同時に使っている人が70%以上いたため、企業としてJIRA Softwareの戦略ができた。

決断のフレームワーク

  • ペルソナの定義
  • ペルソナのワークフロー分析

どうやって作るか

Labs

  • ベータリリースを早めに試してもらう

Usability Opt-in

体験の設計を向上する
  • 課題を検索するため Project → issues の遷移をした人が 70%
    • 当時は課題検索できなかったため、そこに検索画面を作った
  • Agileボードを表示するため Project → Board の線をした人が 70%
    • 当時はボードを表示できなかったため、ボード画面を作った
JIRA6.4の新しい体験について
  • バージョンアップ直後22%は新しい体験を拒否した
    • JIRAのようなツールでは無視できない数字
  • 最終的には5.4%の拒否まで改善

Experiments

ABテスト

  • 新規ユーザで行う
  • 既存ユーザは迷惑がかかる可能性が高い

良いソフトウェアを出荷する

以下のフェーズがある。

  1. 課題を完了して開発ベロシティ (Agile)
  2. 高品質で継続的に出荷 (GIT/CI/CD)
  3. 価値が上がるまで反復する (Metrics)

大切なのは 顧客のためにソフトウェアを開発することを忘れないこと

  • 自分が作ったものがどう使われているかを知る
  • データだけでの判断はNG
    • 顧客とFace to faceで話をしてちゃんと確認することが大事

所感

全体として、社内にAtalassianツールを普及する際に大事なことと通じると感じました。
開発こそしていませんが、クライアントに推進/導入するという観点では同じだからかもしれません。

権力はあまり無いため、自然なリーダーシップがいる。 (かなり強調されていました 笑)

日本だとマネージャーにある程度の権力があるため、海外との違いもあるのかなと思いました。

  • 顧客の要望ではなく潜在的な要望を引き出す ★大事!!
  • 知らないことは教えてあげる

これは非常に同感です。
「質問されたことに答える人」と「何をやりたいのか? その真意を確認する人」では仕事のクオリティが全然違います。

本質的な解決方法を提示しても納得いただけないケースもあるので、コミュニケーションの方法なども大事かなと思います。

  • ペルソナのワークフロー分析

ワークフロー分析は私もよくやりますが、「もっとアバウトにスピード感もって進めろ」みたいなことを言われることもあります。
「多少時間はかかっても、顧客がやりたかったことがズレにくいのでやるべき」というのもなかなか理解されません。
※ 意外と絵を書くことが嫌いな..というかそもそもできない人が多い気がします

JIRAのワークフロー分析はかなり詳細にされていたので、自分のやり方に自信を持つことができました。

ABテスト

  • 新規ユーザで行う
  • 既存ユーザは迷惑がかかる可能性が高い

言われてみればその通りですが、これは目から鱗でした。
既存ユーザの体験に対する影響をここまで考えられているとは恐れ入ります。

  • バージョンアップ直後22%は新しい体験を拒否した
    • JIRAのようなツールでは無視できない数字
  • 最終的には5.4%の拒否まで改善

既存ユーザに影響ある新しい体験を提供する場合は、一定期間内であれば古い体験に戻ることができるのも良いですね。
新しい体験が受け入れられなければ(今は)潔く諦めるところも。

実際は受け入れられないケースの方が圧倒的に多いそうです。

  1. 課題を完了して開発ベロシティ (Agile)
  2. 高品質で継続的に出荷 (GIT/CI/CD)
  3. 価値が上がるまで反復する (Metrics)

1と2は同時にやってしまうことが多いですが、Agileの安定を優先するのですね。
CI/CDはともかく、GITは1の時点でも欲しいなと思いました。

  • 自分が作ったものがどう使われているかを知る
  • データだけでの判断はNG
    • 顧客とFace to faceで話をしてちゃんと確認することが大事

経験ある人には分かると思いますが、データと顧客の両方を確認することはかなり面倒です。
でも価値を提供するためには欠かせないと。

Atlassianは直接営業しないイメージが強かったため、Face to faceの強調は少し意外でした。
(JIRAのスタッフは20人程度なので、人数的にも厳しいと思いますし)

総括

JIRA SoftwareのPMであるJason Wongさんのプレゼンを聞いて、内容と所感をまとめました。

JIRAはプロダクトを世の中に出すことを手助けするためのツールです。
つまりはプロダクトを生み出すことを助けるプロダクトです。

そのプロダクトマネージャーであるJason Wongさんによる言葉は、大変重みがありますね。
今後社内に普及する際、別のプロダクトを作成する際は心がけようと思いました。

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